2級ボイラー技士 2023年(R5)10月-問8 過去問の解説【ボイラーの構造に関する知識】

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問題

ボイラーに使用するブルドン管圧力計について、適切でないものは次のうちどれか。

1.圧力計は、原則として、胴又は蒸気ドラムの一番高い位置に取り付ける。
2.圧力計のコックは、ハンドルが管軸と直角方向になったときに閉じるように取り付ける。
3.圧力計と胴又は蒸気ドラムとの間にオリフィスを取り付け、蒸気がブルドン管に直接入らないようにする。
4.圧力計では、ブルドン管に圧力が加わり管の円弧が広がると、歯付扇形片が動いて小歯車が回転し、指針が圧力を示す。
5.ブルドン管は、断面が扁平な管を円弧状に曲げ、その一端を固定し他端を閉じたものである。

回答

正解は(3)

圧力計はボイラー内部の圧力を確認するための計器で、ブルドン管圧力計が一般的に用いられています。

ブルドン管圧力計
出典:荏原計器製作所

1.圧力計は、原則として、胴又は蒸気ドラムの一番高い位置に取り付ける。
→正しい
圧力計は、水位が上昇したとしても水による圧力が影響しないように、原則として胴又は蒸気ドラムの一番高い位置に取り付けます。

2.圧力計のコックは、ハンドルが管軸と直角方向になったときに閉じるように取り付ける。
→正しい
圧力計のコックは、ハンドルが管軸と直角方向(横向き)で閉、管軸と平行方向(縦向き)で開となるように取り付けます。以下の画像の場合、ハンドルが管軸と平行になっているので開状態となっています。

出典:荏原計器製作所

3.圧力計と胴又は蒸気ドラムとの間にオリフィスを取り付け、蒸気がブルドン管に直接入らないようにする。
→不適当
オリフィスは差圧式流量計に使われるもので、圧力計保護のために取り付けるものではありません。
実際には、圧力計と胴(ドラム)との間に水を封入したサイホン管を取り付けて、蒸気がブルドン管の中に直接入らないように保護しています。

サイホン管(ボイラーと圧力計の間に設置)
出典:長野計器

4.圧力計では、ブルドン管に圧力が加わり管の円弧が広がると、歯付扇形片が動いて小歯車が回転し、指針が圧力を示す。
→正しい
ブルドン管圧力計の仕組みとして、圧力によりブルドン管が変形し、その動きが歯車機構を介して指針を動かし、圧力を表示します。
以下は圧力計の内部構造です。圧力によってブルドン管が変形し指針が動きます。

ブルドン管圧力計の中身
出典:長野計器

5.ブルドン管は、断面が扁平な管を円弧状に曲げ、その一端を固定し他端を閉じたものである。
→正しい
選択肢4のイラストを参照してください。

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