問題
油だきボイラーの自動制御用機器とその構成(関連)部分との組合せとして、適切でないものは次のうちどれか。
| 機器 | 構成(関連)部分 | ||
| 1. | 主安全制御器 | 安全スイッチ | |
| 2. | 燃料油用遮断弁 | プランジャ | |
| 3. | 点火装置 | サーモスタット | |
| 4. | 蒸気圧力調節器 | ベローズ | |
| 5. | 燃料調節弁 | コントロールモータ |
回答
正解は(3)
1.主安全制御器 ― 安全スイッチ
→正しい
主安全制御器は、燃焼異常などの危険を検知した際に安全スイッチなどを介してバーナを停止させる装置で、主に以下の3つの機器で構成されています。
- 出力リレー:信号を受け、バーナーなどの機器の運転・停止をする。
- フレームリレー:火炎検出器の信号を受け動作する。
- 安全スイッチ:運転開始後、一定時間内に火炎が検出されないと、点火失敗と判断し燃料の供給を止める。
2.燃料油用遮断弁 ― プランジャ
→正しい
燃料油用遮断弁は、ボイラー異常時に電磁石の吸引力でプランジャを動作させて、燃料供給を遮断する装置です。
プランジャとは、電磁石の磁力で直線的に動く鉄心で、通電すると引き込まれて弁を開け、無通電でばねの力により弁を閉じる仕組みです。
3.点火装置 ― サーモスタット
→不適当
点火装置は、その名称のとおりバーナーに点火をする装置です。なお、問題文にあるサーモスタットは自動温度調節装置のことで温度を一定に保つために用いられるものです。
4.蒸気圧力調節器 ― ベローズ
→正しい
蒸気圧力調節器は、ボイラーの蒸気圧力を一定範囲に保つ制御装置です。ベローズ(蛇腹状の圧力検出部)がボイラー圧力を検出し、その伸縮によってスイッチを作動させます。この信号に基づいてバーナをオン/オフ制御することで、蒸気圧力を調節しています。
5.燃料調節弁 ― コントロールモータ
→正しい
燃料調節弁は、ボイラーの負荷(必要とされる蒸気量)に応じて燃料の供給量を調整するための弁です。この弁はコントロールモータによって駆動されます。コントロールモータが蒸気圧力調節器などの制御信号を受け、弁の開度を滑らかに調整することで、燃焼量を変化させ、蒸気圧力を安定させます。
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