2級ボイラー技士 2021年(R3)4月-問7 過去問の解説 【ボイラーの構造に関する知識】 

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問題

ボイラーの自動制御について、誤っているものは次のうちどれか。

1.オンオフ動作による蒸気圧力制御は、蒸気圧力の変動によって、燃焼又は燃焼停止のいずれかの状態をとる。
2.ハイ・ロー・オフ動作による蒸気圧力制御は、蒸気圧力の変動によって、高燃焼、低燃焼又は燃焼停止のいずれかの状態をとる。
3.比例動作による制御は、オフセットが現れた場合にオフセットがなくなるように動作する制御である。
4.積分動作による制御は、偏差の時間積分値に比例して操作量を増減するように動作する制御である。
5.微分動作による制御は、偏差が変化する速度に比例して操作量を増減するように動作する制御である。

回答

正解は(3)

1.オンオフ動作による蒸気圧力制御は、蒸気圧力の変動によって、燃焼又は燃焼停止のいずれかの状態をとる。
→正しい
オンオフ制御は目標値を境に出力を完全にオンまたはオフにする単純な方式で、圧力が設定値を下回れば燃焼、上回れば燃焼停止のいずれかの状態をとります。

2.ハイ・ロー・オフ動作による蒸気圧力制御は、蒸気圧力の変動によって、高燃焼、低燃焼又は燃焼停止のいずれかの状態をとる。
→正しい
ハイ・ロー・オフ動作は、高燃焼(ハイ)低燃焼(ロー)燃焼停止(オフ)の3段階で制御を行います。

3.比例動作による制御は、オフセットが現れた場合にオフセットがなくなるように動作する制御である。
→誤り
比例動作(P動作)は偏差(目標値と制御量の差)の大きさに比例して操作量を増減します。
オフセット(定常偏差)は、比例動作後の定常状態に必ず発生する偏差です。
オフセットを除去するのは積分動作(I動作)であり、比例動作と組み合わせて比例積分動作(PI動作)として使用します。

4.積分動作による制御は、偏差の時間積分値に比例して操作量を増減するように動作する制御である。
→正しい
積分動作(I動作)は偏差を時間積分した値に基づいて操作量を調整し、定常偏差(オフセット)を解消する働きがあります。

5.微分動作による制御は、偏差が変化する速度に比例して操作量を増減するように動作する制御である。
→正しい
微分動作(D動作)は偏差の変化率に反応して操作量を増減する動作です。
比例積分動作と組み合わせて比例積分微分動作(PID動作)として使用します。

比例動作(P動作)→偏差の大きさに比例して捜査量を増減する。
積分動作(I動作)→偏差の時間的積分に比例して操作量を増減する。オフセットをなくす働きがある。
微分動作(D動作)→偏差が変化する速度に比例して操作量を増減する。

ヘタ・レイ

3つの動作の違いをしっかり覚えよう!

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