問題
鋳鉄製ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。
| 1. | 蒸気ボイラーの場合、その使用圧力は1MPa以下に限られる。 | ||
| 2. | 暖房用蒸気ボイラーでは、原則として復水を循環使用する。 | ||
| 3. | 暖房用蒸気ボイラーの返り管の取付けには、ハートフォード式連結法が用いられる。 | ||
| 4. | ウェットボトム式は、ボイラー底部にも水を循環させる構造となっている。 | ||
| 5. | 鋼製ボイラーに比べ、腐食には強いが強度は弱い。 |
回答
正解は(1)
1.蒸気ボイラーの場合、その使用圧力は1MPa以下に限られる。
→誤り
鋳鉄製ボイラーは熱による不同膨張や脆さのため高圧に不向きで、蒸気ボイラーでの使用圧力は0.1MPa以下に制限されます。
2.暖房用蒸気ボイラーでは、原則として復水を循環使用する。
→正しい
暖房用の鋳鉄製蒸気ボイラーでは、復水(凝縮した水)を循環して利用することが原則とされ、これによりスラッジの堆積防止や給水処理の簡素化が図られます。
3.暖房用蒸気ボイラーの返り管の取付けには、ハートフォード式連結法が用いられる。
→正しい
給水系と返り管の取付けにはハートフォード式(ハートフォードループ)が用いられ、定水位事故やボイラーからの過度な水流出を防止する配管法が採られます。
4.ウェットボトム式は、ボイラー底部にも水を循環させる構造となっている。
→正しい
ウェットボトム形はその名の通り底部にも水を循環させる構造で、伝熱面積を増やすために底部に水循環を設けた形態です。
5.鋼製ボイラーに比べ、腐食には強いが強度は弱い。
→正しい
鋳鉄は炭素含有量が高く脆性があり強度(引張・靭性)は鋼に劣りますが、一般に腐食(錆)に対しては鋼より有利な面があるとされます。
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