問題
ボイラーに使用する計測器について、適切でないものは次のうちどれか。
| 1. | ブルドン管圧力計は、断面が扁平な管を円弧状に曲げたブルドン管に圧力が加わると、圧力の大きさに応じて円弧が広がることを利用している。 | ||
| 2. | 差圧式流量計は、流体が流れている管の中に絞りを挿入すると、入口と出口との間に流量の二乗に比例する圧力差が生じることを利用している。 | ||
| 3. | 容積式流量計は、ケーシングの中で、だ円形歯車を2個組み合わせ、これを流体の流れによって回転させると、流量が歯車の回転数に比例することを利用している。 | ||
| 4. | 二色水面計は、光線の屈折率の差を利用したもので、蒸気部は赤色に、水部は緑色に見える。 | ||
| 5. | マルチポート水面計は、金属製の箱に小さな丸い窓を配列し、円形透視式ガラスをはめ込んだもので、一般に使用できる圧力が平形透視式水面計より低い。 |
回答
正解は(5)
1.ブルドン管圧力計は、断面が扁平な管を円弧状に曲げたブルドン管に圧力が加わると、圧力の大きさに応じて円弧が広がることを利用している。
→正しい
ブルドン管が真直ぐ方向へ変形する性質を利用する計器です。
2.差圧式流量計は、流体が流れている管の中に絞りを挿入すると、入口と出口との間に流量の二乗に比例する圧力差が生じることを利用している。
→正しい
流量計は、給水量や燃料の使用量などを測る計測器です。差圧式流量計の他に容積式流量計、面積式流量計があります。
3.容積式流量計は、ケーシングの中で、だ円形歯車を2個組み合わせ、これを流体の流れによって回転させると、流量が歯車の回転数に比例することを利用している。
→正しい
オーバルギヤ式の説明で、体積計測に用いられます。
4.二色水面計は、光線の屈折率の差を利用したもので、蒸気部は赤色に、水部は緑色に見える。
→正しい
水と蒸気で屈折が異なるため、視認時に色分離して見えます。
平形反射式水面計──ガラスの前面から見ると、水部は光線が通って黒色、蒸気部は反射して白色に光って見える。
二色水面計──裏側から電灯で照らす透視式の水面計。水部は緑色(青色)、蒸気部は赤色に見える。
5.マルチポート水面計は、金属製の箱に小さな丸い窓を配列し、円形透視式ガラスをはめ込んだもので、一般に使用できる圧力が平形透視式水面計より低い。
→誤り
マルチポート水面計は、ボイラーの水位を確認するために使われる水面計の一種です。
金属製の本体に小さな丸い窓(ポート)を縦に複数並べ、それぞれに円形の厚いガラスをはめ込んで構成されています。
各ポートごとに独立した視認部を持つため、もしガラスの一部が破損しても他の部分で水位を確認でき、安全性が高いです。
また、丸ガラスは耐圧性に優れており、平形透視式水面計よりも高圧のボイラーに使用できます。
「複数の丸窓・高圧対応・安全性が高い」のが特徴です。



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