2級ボイラー技士 2021年(R3)4月-問9 過去問の解説 【ボイラーの構造に関する知識】　

問題

ボイラーのエコノマイザなどについて、誤っているものは次のうちどれか。

1.	エコノマイザは、煙道ガスの余熱を回収して給水の予熱に利用する装置である。
2.	エコノマイザ管は、エコノマイザに給水するための給水管である。
3.	エコノマイザを設置すると、ボイラー効率を向上させ燃料が節約できる。
4.	エコノマイザを設置すると、通風抵抗が多少増加する。
5.	エコノマイザは、燃料の性状によっては低温腐食を起こすことがある。

回答

正解は（2）

１．エコノマイザは、煙道ガスの余熱を回収して給水の予熱に利用する装置である。
→正しい
エコノマイザは排ガスの熱を回収して給水を予熱する熱交換器で、ボイラー効率向上に寄与します。

２．エコノマイザ管は、エコノマイザに給水するための給水管である。
→誤り
エコノマイザ管は、エコノマイザに使用する伝熱管の事です。

３．エコノマイザを設置すると、ボイラー効率を向上させ燃料が節約できる。
→正しい
給水を高温にしてからボイラーに入れることで燃料消費が減り、熱効率が向上します。

４．エコノマイザを設置すると、通風抵抗が多少増加する。
→正しい
エコノマイザは排ガス通路に追加の抵抗を与えるため、通風抵抗（圧力損失）が増えることがあります。

５．エコノマイザは、燃料の性状によっては低温腐食を起こすことがある。
→正しい
低温での排ガス中の酸や塩分の凝縮により低温腐食（酸性凝縮腐食）が起こる場合があり、燃料や排ガス組成に注意が必要です。